2022-2023年度国際会長 テーマ
「Together We Can」

ライオンズクラブ国際協会 会長

ブライアン E. シーハン

「私たちは共に生き、分かち合い、一体となって奉仕します。なぜなら、皆で団結すれば、大きな力となることを知っているからです。皆でやれば、限界はありません。 」

会長への道のりの始まりは バードアイランド

ブライアン・シーハンを知るということは、家族と地域社会がほぼ一体であり、同じことを意味するミネソタの小さな町、バードアイランドを知るということ。家族が互いに助け合い、隣人が互いに気を配り合う町。安全で、互いが信頼し合い密接に結びついているところです。

「みんながみんなを知っていて、みんなが見守ってくれる町ですよ」と語るブライアン・シーハン。歩道の雪かきや引っ越しの手助けが必要な場合に手を貸してくれるのは大抵すぐ隣に住んでいる人たち。この地域社会への帰属意識と、それがもたらす連帯感がシーハンの人生を形成してきました。もちろん彼の家族もそうです。家族は立派な親や良き隣人であるだけでなく、ライオンズのメンバーでもありました。

彼の父親は1964年にバードアイランド・ライオンズクラブを結成した創設メンバーの一人であり、シーハンはその伝統を誇りにしています。「我が家は4世代にわたるライオンズ一家です」。彼の妻ロリの祖父と父親もライオンズの会員でした。彼にとって奉仕は子ども時代の生活の一部でした。「ミールズ・オン・ホイールズ」の食事配達をしたり、クリスマスツリーを売ったりし、ツリーは、地元のライオンズクラブが焚火をするために後で回収しました。「6歳でしたし、小さな町ですから、大人たちがいろいろなことをやろうとしていたのを、ただ一緒について回ってやっていたんです」

成長するにつれ、彼はライオンズの活動にいっそう深く関わるようになり、ライオンズのイベントで自家製のソーセージを調理したり、地元の廃車ダービーに参加するようになりました。やがて30代で自らライオンズに入会。「この団体の一員となろうと、自分でその決断をしました。父親から入会するよう頼まれたわけでもなかったんです」 。 彼は知っていました。ライオンズが自分が住んでいる地域社会、そして世界中の地域社会をより強固なものに、より住み良いものに、より密接なものにしていることを。

ブライアン・シーハンは、地域に貢献する最善の方法は、まず自分自身が何かを成し遂げることだということも、幼い頃から知っていました。

小さな町 大きなアイデア

ブライアンは機械工学士になるため、バードアイランドを離れ大学に進学。工学が大きな問題に取り組むのに役立つと考えたからです。しかし、コンピューター サイエンスの授業を1回受けただけで、彼が優先させたいことは変わりました。この新しくてエキサイティングな分野に秘められた可能性は、彼には明らかだっ たのです。ブライアンはバードアイランドに戻ると、すぐに最初のコンピューターを注文しました。

彼の事業は、父親のプロパン配達ルートを改善するという小さなアイデアから始まりました。兄のケビンと共に、独自のプログラミング言語を書き、父親のプロ パン業のために、取引明細書の記録をつけ、天候や他の要因に基づいて配達ルートを計画するために、アルゴリズムを構築したのです。そしてそれはたちまち評 判になり、ミネソタ州内のあちこちから人がこのソフトウェアを求めて来るようになりました。

事業を拡大するために大きな都市に移転しましたが、我が家に勝る所なしとすぐに気づいたのです。バードアイランドでは、自分のために働いてくれる人たちを知っていました。そこにいることで地域の役に立てると分かっていました。経営者としてだけでなく、友人として、隣人として、そしてライオンとして何かできると。 小さな町でも大きなことができると気づいた彼は、それを実行しました。

シーハンと彼のライオンズクラブは、ライオンズ・メモリアル・パーク(ミネソタ州でも有数の野球場の一つ)建設を支援することにより、バードアイランドに人々を 呼び寄せ、地域住民のつながりを親密なものにし、小さな町でも大きなアイデアを実現できることを皆に示したのです。

「このようなことは、単独ではできません。チームワークのたまものです。これが大きなアイデアを実現する方法なんです」

彼のクラブは地域の中心的な存在となっています。彼の仕事は国際的なものになりました。国際会長になるという夢は、いまや現実のものです。これまでにやっ てきたことをすべて考えた上で彼は、皆が力を合わせれば、不可能を可能にできると信じています。それこそ、彼がライオンズのために計画していることです。

単純で、当たり前で、でも確かなこと。 「皆でやればできる」。

シーハン会長は、そう信じています。仕事でも、奉仕でも、ロリ夫人との幸せな結婚生活でも、実感しています。チームワークがあればうまく行く、と。そこで、「Together We Can 皆でやればできる」が、シーハン会長からライオンズ、そして世界へのメッセージです。

それは、クラブでも日常的に見られる光景です。メンバーたちが団結して、地域社会を活性化し、助けの手を差し伸べ、人々の暮らしを変えています。皆で一緒に。

それは、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)との共同作業でも実感できることです。より健康で、活き活きとした、持続可能な地域社会を目指して、大規模な事業に取り組みます。力を合わせて。

ライオンズは、何事も一人ではできないことを知っています。大きなことを成し遂げるためには、全員が力を合わせ、額に汗して、不可能を可能にするためにやるべきことをやらなければなりません。私たちは、それを笑顔で行います。それが私たちの生き方、それが私たちのやり方、それがライオンズだからです。

「皆でやればできる」という、シンプルで必然的な理想を、私たちは日々実行しているのです。

皆で偉業を成し遂げる

私たちが世界に向けて一致団結の精神を発揮する時、素晴らしいことが起こります。以下は、地域社会とライオンズに力を与えるために、私たちが優先的に行っていく項目です。

ライオンズの輪を広げる

クラブが大きくなれば、届けられる思いやりもその分大きくなります。私たちが提供する奉仕と、メンバーたちの笑顔、そして地域社会の活力を絶やさないためには、クラブが元気である必要があります。家族や友人、近隣の人々をライオンズに誘えば、皆でできることも増えます。そして楽しい友情の輪も広がっていくのです。

財団の活力を保つ

私たちの奉仕の力の源は、私たちの財団、LCIFにあります。LCIFとの協力で、私たちは地域でも世界でも、より大きな事業に取り組み、より大きな結果とより大きな変化を生み出しています。キャンペーン100の成功を祝いつつ、財団とライオンズの未来の奉仕を支援し続けて、インパクトをさらに拡大しましょう。

奉仕の目標を高く掲げる

得意な奉仕事業をどうすればより良いものにできるか考えましょう。そして、グローバル重点分野に貢献できる新しい方法を探しましょう。真の変化は、大胆な発想から始まるからです。大規模で野心的な事業に臆することなく挑み、力を合わせて取り組んだら、その結果に驚かされるはずです。

地域社会で弱者の代弁者となる

ライオンズは地域社会のリーダーであり、その奉仕や声には力があります。地域社会が抱える問題について声を上げましょう。意識を高め、実情を知らせ、現状を変えましょう。クラブのため、問題解決のため、地域社会のため、地域に根ざした発言力あるリーダーになりましょう。

皆でやればできる。それはあなたから始まります。

もちろん、単独でも違いをもたらすことはできます。でも、私たちが力を合わせれば、世界を変えることができるのです。「皆でやればできる」をあなたのクラブと地域で実践するための素晴らしい方法を、ここにいくつかご紹介します。

チームワーク

チームワークは、私たちを前進させる原動力であり、素晴らしいことを実現させる方法です。だから、協力を惜しまず、各自の役割を果たし、チームプレーヤーになることは、私たち一人ひとりの責任なのです。その責任を果たすことで、私たちは偉大なことを成し遂げられるだけでなく、自分たちよりも大きなものの一部となれるのです。

態度

私たちを突き動かすのは人助けをしたいという情熱であり、私たちは楽しみながらそれを実践しています。ですから忘れないでいてください。笑顔と、やればできるという態度は周りに伝わっていくということを。私たちの奉仕と仲間とのつながりが私たちの内なる喜びを表すものであるときにこそ、私たちは最高の結果を生み出し、私 たちそれぞれの持つ最高の能力を引き出すことができるのです。

枠にはまらない発想

この表現は通常、革新や大きな変化を意味するものですが、実際は、問題解決のことなのです。古いやり方を見直し、脇に置くことをいとわず、独創性を発揮し新しいことに挑戦しようとすることです。そして、それをすることで、不可能が可能になると気づくこともあるのです。

国際会長のメッセージをパンフレットで見る(28MB)

×